APB Index
Method
APBは、体重と7つのトレーニング種目の結果から、フィジカル構造をAPB Indexとして算出する。
本ページでは、算出方法および実施方法を定義する。
算出概要
APB Indexは、以下の7種目の結果をもとに算出される。
- CL(クリーン)
- OHS(オーバーヘッドスクワット)
- FS(フロントフルスクワット)
- BS(ハイバーフルスクワット)
- DL(デッドリフト)
- PP(プッシュプレス)
- PU(プルアップ)
各種目の結果は体重に対する相対値として扱われ、それぞれのスコアはフィジカル構造の状態を示す範囲として定義される。これら7種目のスコアを統合したものがAPB Indexである。
一部の種目が未実施であっても、APB Indexは算出される。
ただし、実施種目が少ない場合はフィジカル構造の反映が限定される。
各種目の位置づけ
APBは複数のトレーニング種目を通じてフィジカル構造を捉える。各種目はそれぞれ異なるフィジカル構造の側面を反映する。
- CL(全身協調・爆発的出力)
- OHS(全身可動性・全身安定性)
- FS(前面負荷・姿勢保持)
- BS(高重量負荷・下肢筋力)
- DL(下肢主導・全身最大筋力)
- PP(上下肢連動・力伝達)
- PU(上肢・相対筋力)
これらを組み合わせることで、単一種目では把握できないフィジカル構造を捉える。
種目別 実施基準
CL(クリーン)
- バーベルを床から引き上げ、スクワット姿勢で肩に受け止め、立ち上がる。
- コントロールされた状態で立位が成立したものを有効とする。
- 反動のみで不安定な状態や立位が成立しないものは含めない。
OHS(オーバーヘッドスクワット)
- バーベルを頭上で肘を伸ばして保持し、スクワットを行う。
- 股関節が膝関節より下がる深さ(フルスクワット)で立ち上がったものを有効とする。
- 十分な深さに達していない場合や保持が不安定なものは含めない。
FS(フロントフルスクワット)
- バーベルを肩前面に保持しスクワットを行う。
- 股関節が膝関節より下がる深さ(フルスクワット)で立ち上がったものを有効とする。
- 上体の崩れや十分な深さに達していないものは含めない。
BS(ハイバーフルスクワット)
- バーベルを僧帽筋上部に担いでスクワットを行う。
- 股関節が膝関節より下がる深さ(フルスクワット)で立ち上がったものを有効とする。
- 反動に依存した動作や十分な深さに達していないものは含めない。
DL(デッドリフト)
- バーベルを床から引き上げ、膝と股関節を伸展して立位をとる。
- 完全に立ち上がった状態を有効とする。
- 途中で反動を用いたり、完全な伸展が確認できないものは含めない。
PP(プッシュプレス)
- バーベルを肩に担ぎ、脚の反動を使って頭上へ挙上する。
- 肘が伸展し、コントロールされた状態で保持できたものを有効とする。
- 押し切れていないものや保持が不安定なもの、ジャークは含めない。
PU(プルアップ)
- 足がつかない高さのバーを順手で握り、懸垂を行う。
- 顎がバーを超えた状態を有効とする。
- 反動に依存した動作は含めない。
入力ルール
- 重量は実際に実施した重量を入力する。PUは追加重量を入力し、自重のみの場合は0とする。
- 回数は1〜10回の範囲で入力する。
- 体重は測定時点の値を使用する。
入力時の補足
- 推定1RMは回数によって誤差が生じるため、入力時はできるだけ同一回数で実施することが望ましい。
- より高い精度を求める場合は低回数(目安として5回以下)での実施が望ましい。
本ツールは、基本的なレジスタンストレーニングの実施経験がある者を前提としている。
成長段階にある場合は、安全性を考慮し、指導者の管理下で実施することが推奨される。
スコアの考え方
-
スコア2以下(制限要因の可能性)
フィジカル構造が競技パフォーマンスの制限要因となる可能性がある状態。
現在パフォーマンスに問題がない場合でも、将来的に制限要因となる可能性を含む状態。
計画的なトレーニングを行っていない場合、このスコアとなることが多い。 -
スコア3(競技基礎ライン)
フィジカル構造が競技パフォーマンスの制限要因とならないための基礎的水準を満たしている状態。
競技特性に関わらず、アスリートがパフォーマンスを発揮するための前提となる。 -
スコア4(基礎ライン以上)
競技基礎ラインを上回る水準にある状態。
その必要性や有利性は競技特性によって異なる。 -
スコア5(高水準)
当該種目における高い水準にある状態。
競技特性によっては有利に働くが、すべての競技において必要とは限らない。
基準値は実測データではなく、トレーニング理論に基づく体重に対する相対値として設定されている。