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APBの必要性、設計の前提、限界、利用上の考え方、および開発・運用主体を示す。
なぜAPBが必要か
フィジカル構造は、適切に捉えられていない。
フィジカルは複数の能力が相互に関係する構造として成り立っているが、単一の数値や個別の種目ではこの構造を把握することはできない。
また、統一された基準に基づかない種目の組み合わせや、主観に依存した判断では、フィジカルの水準や制限要因を正確に捉えることは困難である。
その結果、トレーニングの優先順位や方向性の判断が曖昧になる。
APBは、この問題に対して、フィジカル構造に着目して種目を選定し、それらを統合することで、その状態を整理するために設計された。
APBは、競技を問わず、パフォーマンス発揮に必要なフィジカル水準を示す。
また、制限要因の有無を明らかにする。
その結果、トレーニングの優先順位および方向性の判断に用いることができる。
これは、競技パフォーマンス発揮の前提条件(Readiness)を捉える基準となる。
設計の前提
APBは、スポーツ現場におけるフィジカルトレーニングの整理を目的として設計された。
理論と実践の両側面から検討され、現場で判断に用いることができる指標として構築されている。
APBの限界
APBは、競技パフォーマンスそのものを直接示す指標ではない。
また、フィジカルのすべての要素を網羅するものでもない。
APBは単独で完結する指標ではない。
他の要素と組み合わせて解釈する必要がある。
フィジカル構造の状態を前提として、技術、戦術、精神的要素との関係の中で位置づけることが求められる。
基準値の前提
各スコアは、競技パフォーマンスにおいてフィジカルが制限要因とならない水準を基準として設定されている。
この水準は最大値を示すものではなく、フィジカルが他の要素(技術・戦術など)の発揮を妨げない状態を基準としている。
これらの基準は、特定のデータに基づく最適値ではなく、トレーニング理論と現場における実践的な判断に基づき設定された代表的な水準である。
したがって、各スコアは個別の能力の最大化ではなく、競技パフォーマンスを成立させるための機能的な水準として位置づけられる。
利用にあたって
APBは、算出して終わるものではない。
フィジカルの状態を把握した上で、トレーニングの見直しに用いることが前提となる。
スコアは高いほど良いとは限らない。
競技特性に応じてその意味は異なる。
この見直しは継続的に行われる必要がある。
APBを用いることで、競技者および関係者がフィジカルの重要性を再認識する契機となる。
開発・運用
APBは、Unit代表 澤野博(CSCS*D)により設計・運用されている。
スポーツ現場におけるフィジカルパフォーマンスの向上を目的として、理論と実践の両面から継続的に検討・改善が行われている。